ハイパーカードの創設者ビル・アトキンソン氏、74歳で死去

アップルの初期のグラフィカルユーザーインターフェース（GUI）やQuickDraw、MacPaint、Hypercardなどの開発者であるビル・アトキンソン氏が、6月5日に膵臓癌による合併症で死去したことが報じられました。

アトキンソン氏は1978年から1990年までアップルに勤務し、Apple Employee No. 51としてスティーブ・ジョブズに採用されました。彼の業績には、メニューバーや選択ラッソ、"行進するアリ"のアイテム選択アニメーションの発明、そして円を迅速に描画するための中点円アルゴリズムの発見が含まれます。

また、アトキンソン氏は最初のMacintoshの開発チームの30人の一員であり、Lisaのグラフィカルユーザーインターフェース（GUI）の主要な設計者でもありました。彼は、コンピュータが点を使ってほぼ写真のような画像を作成する方法である「ディザリング」という概念に魅了されていました。さらに、アトキンソン氏はスティーブ・ジョブズと共に、Apple製品で現在でも使用されているRoundRects（角が丸い長方形）の発明者としても知られています。

アトキンソン氏の名を広めたのは、1987年に登場したハイパーメディアアプローチの開発ツール「ハイパーカード」です。この技術は、Macintoshのソフトウェア開発の道を大きく開きました。