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カナダ北部の隠れた断層、1万2千年ぶりの巨大地震発生の可能性 新研究で指摘

カナダ北部に位置するティンティナ断層が、過去1万2千年間静穏だったにもかかわらず、巨大地震を再び引き起こす可能性があると新たな研究で明らかになった。

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【2025年8月15日】カナダの人里離れた北部地域に位置する長らく見過ごされてきた地質断層が、将来的に巨大地震を引き起こす可能性があることが、新たな研究で明らかになった。ティンティナ断層は、ブリティッシュコロンビア州からアラスカまで約1,000キロメートルにわたり延びる大断層で、これまで少なくとも4,000万年間は活動していないと考えられていた。

しかし、ビクトリア大学(UVic)の研究チームが主導した調査によると、この断層は過去260万年以内に大規模な地震を複数回発生させた痕跡が確認されており、直近では約1万2千年前に活動した可能性があるという。特に、ユーコン準州ドーソンシティ近郊の約130キロメートル区間で、過去の地震による地形変化が明確に残されていた。

専門家は、この地域が人口密度の低い辺境地であるにもかかわらず、将来的な地震リスク評価や防災対策の見直しが必要だと指摘している。今回の発見は、北米プレート境界の理解を深めるだけでなく、カナダ北部における地震ハザードマップの改訂にも影響を与える可能性がある。