宇宙軍のX-37B、量子GPSの代替技術をテスト予定

アメリカ宇宙軍の極秘宇宙機X-37Bが、2025年8月21日に予定される8回目の宇宙飛行において、GPSに代わる新しい量子技術を用いた航法システムのテストを行うことが発表された。このテストは、量子GPS技術が宇宙での精密な位置情報を提供できるかどうかを確認する重要な実験となる。

X-37Bは、アメリカの軍事用宇宙機であり、その詳細なミッション内容は多くの場合秘密にされている。この飛行では、量子技術に基づく新しい航法システムが実用化に向けてどのように機能するのかが、世界中の科学者や技術者の注目を集めている。

サミュエル・レロウチ氏（バーミンガム大学デジタルツイン研究助手）は、この技術が将来的に宇宙飛行だけでなく、地上でも革新的な影響を与える可能性があると述べている。量子GPSは、従来のGPSの信号に依存しないため、通信の途絶えやジャミング（信号妨害）からの影響を受けにくいとされる。

X-37Bの今回のミッションは、宇宙空間における量子技術の実用性を証明する一歩として、非常に重要な意味を持つ。