EU、FiDA規制により米国テック大手の金融データアクセスを制限へ

欧州連合（EU）は、米国のテック大手企業が消費者の金融情報にアクセスするのを阻止する可能性のある新しい金融データ共有規則を準備している。Financial Timesによれば、金融データアクセス（FiDA）規制の草案は最終交渉段階に入り、Amazon、Apple、Google、Metaなどの企業が対象外となる可能性が高いという。

この規制の目的は、消費者が自らの金融データの利用方法により大きな発言権を持つことを可能にすることである。FiDAの下では、顧客は銀行や保険会社が保有する情報を第三者に閲覧させることを許可できるようになり、デジタル予算管理ツールや金融アドバイスなどの新しいサービスの提供が可能となる。

銀行業界はこの制限を支持している一方で、テック企業は欧州市場での消費者選択肢が減少する可能性があると警告している。また、トランプ前大統領は、米国企業がEUのデジタル金融市場から排除された場合、関税を課す可能性があると脅迫している。今回の規制は、データの保護と消費者権益の強化を目指すEUの取り組みの一環として注目されている。