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Arm、AWS元幹部を採用 サーバーCPU市場参入の可能性示唆

ArmはAWS出身のエンジニア幹部を採用し、自社製サーバーCPU開発に踏み出す可能性が高まっている。

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半導体設計大手のArmが、米Amazon Web Services(AWS)の元エンジニアリング担当副社長ラミ・シノ氏を採用したことが明らかになった。これにより、同社が自らサーバー向けCPU市場に参入する可能性が一層強まっていると報じられている。

Armは従来、プロセッサ設計を顧客にライセンス供与するビジネスモデルを採用してきたが、近年は「Picasso」プロジェクトと呼ばれる独自チップ開発計画を進めているとされる。この動きは、自社の主要顧客と競合する可能性をはらみ、パートナー企業との関係に緊張をもたらす懸念もある。

シノ氏の採用は、特に人工知能(AI)への注力を強めるArmの姿勢を示すものだ。同社はすでにHPE出身のニコラ・デュベ氏や、IntelやQualcommで経験を積んだスティーブ・ハルター氏といった業界のベテランを迎え入れており、完全なチップ設計を自社で進める体制を整えつつある。

今回の戦略的人材採用は、Armがライセンス提供型ビジネスから一歩踏み出し、サーバーCPU分野で独自の存在感を築こうとしていることを明確に示している。