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都市部でのGPS誤差を解消へ—NTNUが新技術「SmartNav」を開発、10センチ精度を実現

ノルウェー科学技術大学(NTNU)の研究チームが、都市部でのGPS誤差を劇的に改善する新技術「SmartNav」を開発した。

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都市の高層ビル群によって衛星信号が反射し、ナビゲーション精度が大きく低下する「都市峡谷」問題に対し、ノルウェー科学技術大学(NTNU)の研究者たちが革新的な解決策を発表した。ScienceDailyの報道によると、新技術「SmartNav」は衛星補正データ、波形解析、そしてGoogleの3D建物データを組み合わせることで、これまでにない高精度の位置特定を実現したという。

テストの結果、SmartNavは90%の確率で誤差10センチ以内という精度を達成。これにより、都市環境でも安定したナビゲーションが可能になると期待されている。従来、都市部では建物がGPS信号を遮断・反射することで、測位誤差が数メートルから数十メートルに達することがあった。

NTNUの博士研究員アルデシール・モハマディ氏は、「都市は衛星測位にとって非常に過酷な環境です。私たちは高価な外部補正サービスに頼らず、スマートフォンやフィットネスウォッチのような一般的なGPS受信機でも高精度を実現できるようにすることを目指しています」と述べている。

SmartNav技術は、手頃なコストで都市内の高精度ナビゲーションを実現する可能性を秘めており、将来的には自動運転やドローン配送、位置情報を活用した都市インフラ管理など、幅広い分野への応用が期待されている。